何処から?、何者?、何処へ?


by kusini
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ATARIとAPPLE

趣味は?
と聞かれれば、一応「囲碁です」と答えますが、そのきっかけはだいぶ変わっています。

最初に会社を起こしたとき、アメリカの人工知能を研究している教授から囲碁の思考ルーチンのライセンスを受け、対局囲碁ソフトを企画・開発したのがきっかけでした。

最初はコンピュータより弱かったのですが、すぐにこの世界最古のゲームの奥深さに魅了されました。

考えてみると、コンピュータ産業を創造した人物には囲碁好きが多いようです。
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コンピュータゲームがビジネスとなったのは、ひとりの男の空想から始まっています。

それまで大型のコンピュータでひそかに遊ばれていた「スペース・ウォー」をすべての人に遊ばせたい、という夢に燃えたのがノーラン・ブッシュネル。

東洋趣味があって大の碁きちだったため、世界初のゲーム会社の名前は「アタリ」、世界初の家庭用ゲーム機の名前は「ATARI VCS(Video Computer System)」、子会社の名前は「テンゲン」。

会社は、出社・服装自由で、社内に和風の風呂があったということです。
(とうぜん碁盤もあったでしょう)

このアタリから初の大型受託開発の案件を取ったのが、設立間もないころのマイクロソフト。

ビル・ゲイツは、高校時代碁を覚え、ハーバード大学を選んだのも、とうぜん強い対局相手がいるだろうと思ったかららしい(多分)。
ところがまともな相手がいず、隣のMITに遠征しているうちにそこで刺激を受けたのか、もうひとつの趣味、コンピュータにのめり込んでいってしまう。

もし彼の好敵手がいたら、いまのマイクロソフトがあったかどうかはわからない(と思う)。

「ATARI VCS」は大ヒットしたものの、いやそれゆえにゲームソフトが本質的に内包する問題、「粗製乱造」にぶち当たり、アタリは倒産してしまう。

この「アタリショック」を徹底的に研究したのが任天堂で、ライセンス制でソフト開発のサードパーティーを縛り、自社も儲ける仕組みをつくってしまった。

任天堂を世界的企業にしたトップは囲碁六段で、それゆえに任天堂からは囲碁ソフトが出ていない。
(トップに勝てるレベルでないと製品化できない不問律があるらしい)

スティーブ・ジョブスが碁をしたかどうかわからないが、創業したばかりのアタリの社員で、そしてノーラン・ブッシュネルのDNAを見事に引継いだのが彼でした。

ソフトとハードを一体と考えてデザインするセンス、ライフスタイルを一変させようとする革新性、マーケティングにたけた企業戦略家というよりは、創造的プロデューサとして歴史に名が残るでしょう。

アップルはその社名のため、音楽事業を始めようとする度にBeatlesの本家アップルと裁判、和解を繰り返してきました。

その命名には諸説ありますが、これは私の推測です。
「APPLE」は「ATARI」を越えようと名付けたのではないか、IBMに対するHALのように。
そして、その志は十分に生きているように思います。


話しが大分とんでしまいましたが、碁とコンピュータの話しの続きは、また今度。

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by kusini | 2005-12-04 04:18 | 趣味